2011年2月24日木曜日

沖縄・高江の報告

ハイロウォークについて、なかなか詳細を書いていかない僕ら。
やきもきしている方もおられますでしょうが、マイペースで進行中ですので、どうかご容赦を^^


2月17日~21日、沖縄・高江に行ってきました。

17日は那覇・国際通りでビラ配り。

レンタカーを5日1万円弱で借り、深夜に高江入り。

翌18日(金)は早速の座り込み。
反対住民の方、工事作業員の方、警備員の方、沖縄防衛局の方。
それぞれと、それなりに色々話すことができました。

その日も何度か、米軍ヘリが近くを通過。
人口約160人の、小さな高江という集落が、6つヘリパッド(ヘリコプター離着陸帯)で囲まれようとしています。
そうなったら、今まで以上の騒音や危険で、そこに住み続けられなくなるのではないか。
人口の2割が中学生以下の子供である高江では、多くの人が心配し、反対する人たちが立ち上がったわけです。
更に、アメリカ政府は、高江のヘリパッドに「オスプレイ」という軍用輸送機を配備すると表明しました。
日本政府は「軍事機密なので真偽は言えない」と言っていますが、アメリカは公言してます。
「オスプレイ」はよく落ちるので有名で、安全性が疑問視され、アメリカ本国でも反対されるようなシロモノです。
スリーマイル島原発事故の時もそうでしたが、アメリカは危ないものを日本に押し付けるのに抵抗がないようですね。
スリーマイルの時はウランを、今回はオスプレイ
今回、コザの街にも行って来たのですが、一部はほとんどアメリカの植民地の様相を呈してます。
日本という国がアメリカの配下にあるってのを、最近ずいぶん実感してきました。

作業員警備員の若い子たち、19,20歳の子たちと色々話ました。
向こうから話しかけられ、
「俺らも基地とかいらんし、反対してくれてありがたいわ。」
「応援しとるよ。」
と言って、適当に誤魔化して作業をしてくれるのです。
年配の方の中にも、
「反対する人がいなかったら、基地なんて簡単に作られてしまうからなあ。」
と言う人もあり。
それでも稼ぎのために、仕事をしなくてはならない。
自分で自分の体を斬り刻まされているような状況。
それが高江の、沖縄の現状です。

若い子たちの中には、ずっと頑なな子もいます。
「基地止めるなんて出来るわけないのに、お前らアホだな。」
「どうせ基地なんていっぱいあんだから、高江にも作ったらいい。」
彼の家の近くにも、米軍基地があるそうです。
「良い悪いでない。仕事なんだから、やらなあかん。」
そう言う年配の作業員も。

対立がヒートアップすると、協力的な作業員の子たちも暴力的になってしまいます。
先日は女性が頭を打って救急車で運ばれましたが、擦り傷なんかはしょっちゅうです。

これが日本か?と思えるような状況。

現場に行って、なによりも実感したのは、
俺ら本土の人間が、どれだけ沖縄に負担を押し付けていたか、現在も押し付けているか、ということです。
現場に行ってみて下さい。
「振興金がもらえてるんだから」なんて、あまりにリアリテイのない考えです。
あまりにも、人事としてしか見ていない。

現在、米軍基地関連で働いている人は5%程度だそうです。
それでも、基地がなければ食べていけない、というのは本当なのか?
米軍基地もまた、原発と同じく必要悪とされる傾向がありますが、「なくす」という選択肢を持つことも、沖縄の人たちの権利であると思います。
本土の俺らが努力しなくちゃね。

さて、19,20日と、土日はきっちり休む、いかにも公務員な防衛局。
住民の方たちにはありがたい休日です。
僕らは名護北谷のアメリカンビレッジでビラまき。
観光客が多かったですが、米兵とそのご家族なんかにもたくさん渡しました。
アメリカ兵のほとんどは貧しく、「軍隊にでも行くしかない」という人がほとんど。
彼らもまた被害者なんやね。

21日(月)もまた攻防戦。
警察官も多数出て来て、交通整理。
東京の警視庁のように、反対住民を無理やり逮捕するようなことはしません。
ジャーナリストも、QAB(琉球朝日放送)の方はいつも来てくれます。
他にも毎日新聞の記者の方が個人で来られたり、赤旗NHK(!)の方が来てくれたり。
記者が来てくれると、防衛局側もあまり強行しません。
でも全国ニュースにはされてないみたいですね。。
日本のマスコミは、アメリカか、その辺と繋がったスポンサーにがっちり押さえつけられています。
元朝日新聞記者のフリーライターが来ていて、その辺の内部事情を少し話してくれました。
・こうした社会運動などの記事を書いても、デスクが通してくれない。
・記者たちとは関係なく、大勢翼賛的な記事が「社説」として出される。
・そうしたことに反対していたが、数々の嫌がらせの末、辞めざるを得なかった。
プライバシーを考えて、詳しくは書きませんが・・・、ジャーナリズムはどこに行ったの?


最後に、座り込みをしているオバアの言葉を。
「(前の)戦争でみんな必死に逃げ回って、なんとか生き延びたのに、なんでまた基地を作ろうとするかね・・・」
何よりも大事なことを言ってくれた気がします。

0 件のコメント:

コメントを投稿